近年の応募者数と倍率の推移
男子を見ると、日比谷は男女とも例年の動きで安定しており、私立志向の影響は受けていないようです(男女とも入学辞退者が増えて二次募集を実施しましたが)。ただ、日比谷とほぼ同レベルの西高校の女子は倍率維持ですが、男子の応募者が約40人減り、この5年間で最も低い倍率になりました。西の地元旧3学区のトップ層は日比谷に向かう傾向がでてきているほか戸山への流れもあるようです。戸山の男子は応募増、重点校の中で最も高い倍率になりました。大学合格実績は西と遜色ありません。女子も応募増で4年ぶりに2倍を超える高倍率でした。青山の男子は募集学級を元の7学級に戻したためか応募者が減りましたが、前々年度の応募者数は超えています。
小松川は前年度とほぼ同じ応募者数で安定しているように見えますが、男子はこの5年間の中では低い方の倍率で、H27年度、H28年度のような高倍率には戻っていません。女子はこの5年間で2番目に低い倍率となり、私立志向の影響がはっきり現れました。城東は男女とも前年度の倍率アップの反動で応募者減ですが、前々年度より高い倍率を維持しています。
新宿は男子の応募者が約50人減、例年の高倍率を敬遠して同じタイプの国分寺に移動したと思われます。墨田川は文京からの移動があったと見られ女子の応募が増加しています。新宿、墨田川とも変動はあるものの一定の人気を維持していると言えるでしょう。
北園、文京、竹早という旧4学区の上位3校で男女合わせて約250人減少しているのは、私立志向の影響を強く受けた結果と言えるでしょう。上野の男子は2年連続の倍率ダウンからやや持ち直し、女子はこの5年間で最も多い応募者数となり倍率もアップしています。
江戸川の男子は前年度の倍率ダウンの反動と学級減によりこの5年間でもっとも高い倍率になりました。女子は学級減で倍率はアップしましたが応募数自体は減っています。江北は男女ともに人気で、特に男子の1.91倍という高倍率はこれまでで初めてと思われます。本所も同様に応募者が増え、男子の1.91倍はこの5年間で最も高い倍率です。小岩は隔年現象が見られ、今年は倍率アップの年となりました。
日本橋の男子は前年度の定員割れの反動で紅葉川や葛飾野からの移動があって応募者が約40人増加、この5年間で最も高い倍率になりました。女子は隔年現象による応募増で1.7倍台は6年ぶりです。篠崎は男女とも応募増ですが、分割募集を取りやめて募集増となったため、倍率はむしろ下がりました。